投資

米国株、日本株、どっち?

今投資を始めるなら米国株と日本株、どちらがいいか?

今は米国株ブームですので、米国株が良いという人が多いのではないかと思いますが、かならずしも、そうとはいいきれないと思います。

米国株及び日本株を以下の3つの側面(還元姿勢、人口増加、投資への国民の意識)で比べてみました。一概にどちらが有利というのは、難しいというのが正直なところではありますが、私は日本株も十分に伸びしろがあり、悪くないのではないかと思っております。

長期で見た場合の投資対象として米国株を否定するわけではありませんが、コロナ禍でお金を市場にばらまき、金余りの状況から米国株への投資が爆増した現状においては、しばらくは金融引き締めが必要となり、ここ数年のような伸びは期待できないのではないかなと思います。一方で日本株は米国株に比べて割安水準であり、政策や金融教育により、今後は現金から投資へと日本人の金融資産の移行が始まる可能性のある日本株にも、うまみがあるのではないかと思います。(どこまで本気で政府が後押ししてくれるのかも大きいとは思いますが。)

結局のところ、分散をきかせて、どちらも保有しておくのが一番だとは思いますが、現在の株価水準であれば、格安または配当利回り等から考えて購入できる水準と思われる日本株(特に優良な高配当株)を買い増ししていこうと考えております。米国株についても、VYMなどの高配当ETFが暴落することがあれば、積極的に購入していこうと考えております。

<米国株>

  • 起業の株主への還元姿勢

※配当金の減配など、なかなかしませんし、配当性向も日本企業に比べて高い企業も多く、株主優先という考え方が浸透しているように思えます。

  • 人口増加

※米国の人口は日本とは違いしばらく増加する見込みです。企業はものを作ったり、サービスを提供して会社を発展させていきますが、人口が減っていくと、サービスや物を提供する先がなくなってしまい、会社を発展させることができなくなってしまいます。一方で人口が増えていけば、将来、より多くの物やサービスを提供できる環境がそろっていることになりますから企業として発展しやすい環境であり、業績好調、つまり株高につながる可能性があります。

  • 投資への国民の姿勢

※一般的なアメリカ人と日本人では投資への考えや姿勢がまるで違います。アメリカ人は現金よりも株式等の金融資産を多くもっており、それだけ多くの資金が株に集まることにもなります。さらに国民が投資に対して前向きとうことは政治も株主を無視できませんから株主を重視したものになりやすく、結果として株式に有利に働く可能性があります。

<日本株>

  • 起業の株主への還元姿勢

※米国に比べれば、日本はまだ株主への還元姿勢は低いと思いますが、それはチャンスでもあります。米国企業の中には何十年も増配を続けているような企業も多くありますが、それらの企業の配当性向は日本企業に比べて高い企業も多く、そう簡単には減配はしない米国  とはいっても、リスクはあると思います。もちろん、米国は右肩あがりだから、配当性向が高くても経済が発展していき、企業業績が伸びていくので問題ないとうことも考えられますが、日本の方が伸びしろがあると考えることもできると思います。余談ですが、米国株でもグロース株などは配当よりも成長を重視しておりますので、ここでの話は成熟株(高配当株)の話になります。

  • 人口減少

※日本株にとっては、これはマイナス要素とだと思います。日本国内の人口は減っていくわけですから、製品やサービスの提供先が減り、国内だけで勝負したのでは、業績を伸ばしていくことは難しいと考えられ、株安につながる可能性があります。(株価は、一般に業績が良くなると上がり、悪くなると下がる傾向にあります。)ただし、国内だけでなく、海外で製品やサービスを展開している日本企業も多く、日本の人口減少を考えれば、ますます海外で勝負を行う日本企業は増えていくと思われますので、日本で製品などが売れなくても海外で成功する多くの企業が現れる可能性があり、これはプラス要素でもあります。

  • 投資への国民の姿勢

※米国に比べて日本の国民の金融資産の多くは現金であり、これらの資産の数パーセントから数十パーセントを株に移行することができれば、株式市場への参加者が増えますので、株高につながります。(実際に政府が検討中のようです。)日本人だけではなく、現金から日本株への移行を後押しするような政策が実際に行われれば、将来株高につながる可能性が高いわけですから、より多くの外国人も日本の市場に参加することになり、さらに株高につながる可能性があります。さらに日本では金融教育が始まっており、これらの教育を受けた若者にとっては、株は怖いものではなく、資産形成を行う上で必要なものへと意識もかわっていくと思われますし、それは将来の株主の増加を意味し、株高となる要因の1つとなると思います。